スニーカーなどの紐靴は、結ぶことで足へのフィット感を高め、運動や歩行をしやすく快適にしてくれます。また紐と靴を彩り、ファッショナブルにもしてくれます。

ですが、障害があったり手先が不器用などの理由で紐が結べないために、やむなくスリッポンやマジックテープの靴を履いている人も…。そんな、紐靴を履きたいけど難しいという人にとっても快適な「結ばない靴ひも」で、オシャレの幅快適さが広がるメリットについてお伝えしましょう。

障害のある人や不器用な人の靴事情

健康な人にとって靴を履くことはなんの苦労もなく問題のない日常かもしれません。紐靴であっても結ばないような通し方をするなど工夫をし、楽に脱ぎ履きしている人もいますね。

人はなぜ紐靴をはくのでしょうか。その理由は足へのフィット感見た目のスポーティーさなどのオシャレからでしょう。

シニア世代~運動機能が低下する人の選ぶ靴

一方で、紐靴をあえて選ばないという人もいます。
それはシニア世代の人障害のある人です。シニア世代の人で思うように自分で体が動かしにくくなってきた人は介護が必要になってきます。しっかりと足にフィットし、転びにくく、さらには介護をする人も履かせやすい靴を選ぶこととなるでしょう。

紐靴を脱ぎ履きするたびに紐を緩めたりきつくしたりする動作を繰り返さなければなりません。介護は残存している機能についてはそのままに、衰えた機能であっても戻るようにリハビリもしますが、紐靴に関しては履きにくいため、自分で履くことを拒む人も多くなります。

そのため、マジックテープ式の靴や、スリッポンを履いている人も多いでしょう。

障害のある人の靴事情

また、障害のある人も同じです。
発達障害のある人は「発達性協調運動障害」を併発していることが多いものです。

ミルクを上手く飲めない、転びやすい、罫線の中に字を書けない、紐を結べない、キャッチボールができない、消しゴムを使うと紙が破れるなど上手く手の力を調節できない……。などの運動機能の不器用さがみられることがあります。目で見たことを手で行うなど、個別の運動が困難な障害で大人になっても続くものもあります。障害なので、治ることはありませんが訓練や練習次第では獲得していけるものでもあります。

こういった障害を持っている人も紐靴が苦手で、結ぶことができません。子ども時代はマジックテープの靴やスリッポンなどを履かせることが多いでしょう。中学生以降になると、スニーカーは紐靴タイプのものしかなく、苦労するようです。

さらには身体障害のある人もそうでしょう。

このように体に障害や不器用さ、運動機能の低下などがあれば、靴を履くということ自体が大変なことになります。靴を履かせてもらうことが日常となり、選ぶ靴のバリエーションも少なく、足にフィットする靴を探すことにも苦労するのです。

紐靴の利点とは?

紐靴の利点とはどのようなところにあるのでしょうか。

・足にフィットし歩きやすく、脱げにくい、転びにくい
サイズの調整が可能、足のサイズより大きいサイズでも紐で締めることでフィット感が得られる
デザインが豊富、スポーティーでオシャレなスニーカーや靴が多い

その他にもたくさんの利点がありますが、多くはこのようなことがあげられるでしょう。
そんな中、「結ばない靴紐」は、こうした紐靴の利点脱ぎ履きの簡単さを両立しているので
、実は手先の不器用な人にも愛用者が多いのです。

発達障害で発達性協調運動障害(DCD)のある子どもとその母親について

発達障害と協調性運動障害・自閉症の男の子を育てるお母さんに、靴についてのインタビューを行いました。今は中学2年生となった息子さんの、小さな時から小学校時代の靴事情について聞いてみます。

Q:お子さんの障害はどういったものですか?
A:発達障害と自閉症なのですが、転びやすかったり紐を結べない、ノートのマスに収まるように文字が書けないなど不思議な不器用さがありました。繰り返し教えてもなかなか体得しません。
身長が高めだったので、自然と足のサイズも大き目でした。
マジックテープの靴をはいていましたが、マジックテープは劣化しやすく粘着力が持続しません。そのためゆるむと転びやすく、ケガが多かったですね。

Q:紐靴を履いたことはありますか?
A:紐靴を履いたことはありますが、出かけるたび・帰宅するたびにわたしが結んだりほどいたりしていました。少しずつ年齢が大きくなると、それも恥ずかしがるようになったので、紐靴を買って紐を通した後靴の中で結んでおき、履くたびに結ばないでもよいようにしたり、中敷きの下に紐を入れて履かせていました。ですが、足の甲や足の裏に紐の結び目が当たって嫌がりました。また、足にフィットするように紐を結んでいた訳ではないのでゆるく、脱げやすかったようです。

Q:靴ひもを結ぶ練習はしましたか?
A:靴ひもを結ぶ練習は幾度となく行いました。左右で違う色の紐を用意し蝶結びの仕組みを教えながらでしたが、集中できずイライラしてしまい覚えることができませんでした。

Q:その後どのような靴を履かせていましたか?
A:足のサイズが大きくなり、24センチ以上になるとジュニアの靴はほとんど紐靴になります。さらにそれ以上のサイズは紐靴だけに……。何か良き方法はないものかと探していたところ、「クールノット」という結ばなくてよい靴ひもを見つけました。
適度に伸びるゴム製の紐にちょうど良い間隔をあけてコブがついています。紐を通す穴を通るけれど、引っ張らなければ通らない仕組みでした。
子どもの足にちょうど良くフィットする締め具合が選べ、コブを動かさなければそのままのフィット感が維持できます。
また、紐が伸びるので本人だけで脱ぎ履きができました。

Q:今も使われていますか?
A:中学校へ入学し、上靴が学校指定の紐靴のスニーカーなので、クールノットの白い紐を通して使っています。クールノットはたくさんのカラーバリエーションがあるのでどんな靴にも合わせられる紐が見つかり、とても助かっています。
他にも伸びるタイプの靴ひもを使ったことがありましたが、通している途中で切れてしまいました。クールノットは今のところ切れたことはないので、とても信頼し、息子も安心して使っています。

子どもが自信を持って日常生活を送ることができるには、年齢とともに介助することを控えていかなければなりません。この靴ひも「クールノット」は、障害のあるお子さんの成長にも役立っていたようです。

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結ばない靴ひも、「クールノット」とは?

子供にもおすすめの結ばない靴ひも

クールノットとは、結ばなくてもいい、締め具合をコブで微調整できる、ゴムが入っていて伸びるため装着後のフィット感が良い、などの特徴のある靴ひもで、2012年に特許を取得しています。また、クールノットには8本のスパンデックスゴムが使用されております。スパンデックスは耐久性に優れたゴムで医療用の衣類にも使われており、天然ゴムで起こるゴムアレルギ ーの心配などがありません。

先ほどの発達障害のお子さんとお母さんの様子にもあったように、一度自分の足にフィットさせるように靴にクールノットを通してしまえば、結んだりほどいたりする必要はなく、伸縮するので自分ではいたり脱いだりも楽にできます。

介助者にとっても、自分で靴を履いてもらうことで残存機能を活かすことができ、安心して見守ることができるでしょう。また、靴を履かせる介助は大変労力のいることですが、介助者の大変さも軽減されることでしょう。

障害のある人やシニアの人にとっては、自分で靴を脱ぎ履きできることで自信につながり、出かけることも楽しくなるのではないでしょうか。

靴を選ぶときは、紐靴を選ぶこともできるようになり、見た目や機能性を重視したオシャレな靴が履けますね。スニーカーだけではなくブーツや革靴などにも使えるよう「クールノット」はサイズは2種類、カラーは30種類ものバリエーションがあります。靴に合った色や長さを選べるのも魅力なのです。

おわりに

障害のある人、運動機能の低下が気になり始めたシニアの人、手先の不器用さがある人の靴ひもにもぴったりなクールノットの使用感についてお伝えしました。

スポーツはもちろん、日常生活の靴に、オシャレブーツに、一人ひとりの足にジャストフィットする靴ひも「クールノット」を、ぜひ生活に取り入れてみませんか。